ハービー・山口写真展 寺山修司と出会ったロンドン [2013年07月04日]
1973年から約10年間、パンクからニューウェーブへ移行しようとするロンドンで過ごしたハービー・山口さん。ミュージシャンを中心に記録した写真が高く評価され、1985年、写真集『LONDON』を出版、写真家としての名声を確立しました。
寺山修司との最初の出会いは1975年のロンドン。以後、たびたび海外遠征でヨーロッパを訪問する寺山との親交をさらに深め、ときには「写真家寺山修司」と激論を戦わすことも。
1981年、一枚のポートレイトを携え、寺山の前に立つハービーさんに、寺山はこう声を掛けます。
「へぇー、こういう写真が撮れるなら、もう食べて行けるでしょう」
このことばに、「はじめてプロとしての自覚が芽生えた」とのちのハービーさんは語っています。市井に暮らすひとびとにあたたかい眼差しを注ぎ、つねに「希望」をテーマに人間を撮りつづけるハービーさん独自のスタイルは、寺山との出会いから生まれたものとも言えます。
今回の写真展では、ミュージシャン、「天井棧敷」の海外公演、寺山と劇団員のプライベートタイム、1969〜73年にかけての学生運動の記録写真などを展示します。「寺山修司の素顔」を撮った唯一のカメラマン、ハービー・山口さんのモノクローム写真の前に立ってみてください。あなたなら何と声を掛けてあげられますか?
ハービー・山口写真展 寺山修司と出会ったロンドン
8月1日(木)から11月24日(日)まで
会場 寺山修司記念館エキジビットホール
入場料 一般500円(常設展入館料含む)
お問い合わせ 三沢市寺山修司記念館 TEL.0176-59-3434
寺山記念館×三沢バー コラボ企画 第2弾!!
三沢市内のバー[Cabs、BackBlock、Hive Zapp RedNote 矢蔵]でも、ハービー・山口さんの写真が楽しめます。詳細は、http//misawa‐web.com/terayama/
1950年、東京都出身。中学2年生で写真部に入る。大学卒業後の1973年、ロンドンに渡り、10年間を過ごす。折からのパンクロックやニューウエーブ・ムーブメントに遭遇、デビュー前のボーイ・ジョージとルームシェアをするなど、ロンドンの最もエキサイティングだった時代を体験する。そうしたなかで撮影された、生きたロンドンの写真が高く評価された。帰国後も福山雅治など、国内アーティストとのコラボレーションをしながら、常に市井の人々にカメラを向け続けている。写真発表の傍ら、エッセイ執筆、ラジオ、テレビのパーソナリティー 、さらには布袋寅泰のプロジェクト「ギタリズム」では作詞家として参加している。CAPA(学習研究社)、カメラライフ(玄光社)の月刊フォトコンテスト、よみうり写真大賞の審査員、上野彦馬賞の選考委員を務める。2011年度日本写真協会作家賞受賞。
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1件のコメント
楽しみです!
コメント by オガワアツシ ― 2013年07月18日 @ 07:58